― 黒珊瑚亭食堂 ―[荊が揺れ、歪に引かれて。不意に、其れ等の動きが変わった様に、見えた][切れる事は無く、解けて行く荊>>235。僅かに其方へ視線が落ち、けれどすぐに痛みに耐える子供へと移す][やがて]……よく、頑張ったな。[胸元に咲く花を構成する一本に数を減らした荊。全ての想いを切り捨てる事など無理だろう。だから今は、此れでいいと思う][ひとつ、声を掛けて。泣き笑いに見上げる彼女を、広げた両腕が抱き締めようと*]