ボクは、
この村を離れることができない。
ボクの一族はもとから巫女様に呼ばれてきた、
巫女様に魅入られた一族。
[史人にさびしそうな笑みを浮かべた後、榛名には]
ううん、両親を殺したって、むしろボク一人にその宿命はかかり、
籠はよりボクを縛るだけだよ。
全部終わらせたかったんだ、いつの日かが来てしまう前に。
ボクで、終わりにしたかった。
人を殺すことを、教えられて鍛えられて。
ボクの家の地下室、いくつか死体が見つかるはずだよ。
世間的には行方不明になっているのかな。
ボクが人を殺すすべを、覚えるために殺された人たちがね。