ニキータ。
あぁ、やっぱり、ニキータ……だったんだ。
[彼>>241から伝えられた名前に、小さく頷いてから。
前髪越しに浮かべた面持ちは、どんなものなのだろうと
そっと覗き込むように、真っ直ぐに瞳を向けていた時。
>>242紡がれる言葉に、ぱちりと瞬いた。]
そう、だね。
僕に、似合う、景色は――…
あんまりいい景色は、思い浮かばないな。
多分、想像できなくて、正解だと思うよ。
[自分というものの姿かたちをこれまで疎んでいた身。
少なくとも生きている間は、と。浮かぶのは苦笑。
それから、やわらかく聞こえたその尋ねに、思案するように
ゆっくりと両目を閉じていた。]