熱っつぅ……ひどいなー、女の子の肌に傷つけるなんてっ。
だったらこっちだって考えがあるんだからねっ。
[むくれつつ、すぅ、と息を吸い込んで]
“精霊王ダークに属する者に命ず。
我が媒体に宿りて、その力を示せ”
[詠唱に応じて、ランプの中の焔が闇へと入れ替わる。
それと共に火力を失い、地面に向けて落下しながら]
さっきのお返し!
“かの者の力を奪え”
[蓋の開いたランプから、先程の火の粉よりも大きな闇の塊が一つ落ちた。
相手から離れた場所に落ちた後で、闇は焔の如くに地面を這い、足許へ迫る。
本物のように火傷をしたりはしない代わり、触れてしまえば魔力を奪われるはすだった]