[あまりに自身は、あっさりと受け入れていた。
殺し合わなければならないなんて、否定すべきなのに。
あの人たちを殺せるはずがないのに]
[長い時、短い時。
異なる長さであっても親しみを持った人々]
[それを、けれど、『人狼』が居るのなら]
[……『人狼』が居るのなら?]
…………やっぱ、おかしいだろ。
[そっと、掌が左胸を覆う。
襲う違和感が酷い。確認をしたい。
確か浴室に鏡はあったけれど、それで見える位置ではない]
[誰か、と、思って。けれど、彼女には頼めない。
さすがに女性の前で晒すのは相手に失礼だろう、と]