─廃墟の一角─
[警戒の色を向けて来るクローディア。先のことがあれば無理もないだろう。こちらとてそれを承知でこの場に居る。相手の様子に男は嗤う気配を纏った]
デートんお誘いっちゅーたら受けてもらえるんじゃろか。
なぁに、ちぃとばかし話を、じゃな。
[極彩色を纏った男が無造作に相手へと歩み寄る。歩きに合わせて、高く結い上げた長い髪が左右に揺れた]
おまはんに挑めるんは最後っちゅーんはなしてか思うての。
はっきし言やぁ、他ん連中ば戦わせカードを集めさせ、疲弊したとこばおまはんが総取りっちゅー計画なんか思うたりしとるけぇ。
そげな考えなば、あまりんも不公平やなか思うての。
[警戒を向けられても男は自然体を崩さない。口にした言葉が本心なのかすら怪しいくらいに]