―中央公園・桜下―うん、すぐに戻らなくてごめん。[無事でよかったと史人に言われて頷いた]一足遅かったみたい。桜、まだ舞ってる。[大樹を見上げ手を伸ばす。掌の中心に舞い降りてくる花弁一枚]ああ、史兄さんは叔父さんなんだ。[問いかけてくる視線に気づくと千恵に答える。雪夜には説明は省いて顔を上げ頷きだけを返して]お話したいって強く思っていれば。桜花の気が向いて会ってくれるかもしれないね。[そのうちにという史人の言葉にそう続けた]