[口の端についてしまったクリームを、ぺろりと舐めとります。にこにこ笑顔が溢れていました。] ねえ、ハーヴェイ。 北の遺跡には、なにがあるの。[訊ねてみても、ハーヴェイはほんとうのところを教えては呉れません。もしかすると、知らないのかもしれないですけれども。] ……『鍵の書』?[ぽつりと小さく声を零すと、お代を払い、椅子からよいしょと降りました。ハーヴェイはなんにも云いません。ベアトリーチェは「またね」と皆に挨拶して、*外に駈けてゆきました。*]