―パソコン室―
分かってないな、諏訪。
イケメンには、資格が必要なんだよ。
やめてよね、僕が諏訪に、かなうわけないだろ。
[諏訪の言葉>>247に不満そうに口をとがらせた。
天と両親から与えられる容姿イケメンに、老若男女に優しい性格イケメンと、運動神経にすぐれた身体的イケメン……心身ともにイケメンであって、はじめて「イケメン」と認められるのだ。
特に重要なのは性格イケメンであるかないか、ということだ。もちろん相性の問題もあるが、女性だけでなく男性にも「こいつになら俺のすべてをささげても良い!」と思わせなくてはいけない。これは小手先だけのスキルでは極めて難しい。
イケメンは嫌みではない。心からの称賛だ。]
俺ね、諏訪に忘れられちゃってたかと、思ってた。
置いてけぼり食らってるかんじで、ていうか実際そうだけどさ、さみしかったー。
[卒業しないで、という言葉はさすがにのみこんだ。
諏訪のことを心からすごいと思ってるだけに、感じる劣等感はより強いものだった。
心は焦るが身体は動かないものだ。椅子の背にあごをのせ、頭をゆらゆら揺らした。]