[その問いに返答はあったかどうか。
元々ガチなんてやらないし、難しい事を考えるのは苦手だったから、必要以上に二人の会話には口を挟まなかった。
挟めなかった、が正しいけれど]
んだね、じゃ一回玄関行こっか。
皆探すのはその後でも良いだろうし。
[二人の言葉に頷くと、連れ立って玄関へと向かう。
玄関についたなら、男手である慎太郎に全てを任せ。
職員室では自分も電話を取ったりして確認してみる。
結果、惨敗な様子に「うげー」と声を漏らした]
なにこれ電話線切られてるってこと?
学校全部がこの状態ってことになると…やっぱ異様過ぎる。
[不気味に思えて、両手で抱えていた黒い折り畳み傘に力が籠った]