人狼物語 ─幻夢─

23 桜花散華─闇夜に散るは紅吹雪─


小説家 榛名

さくらが、さくのは、だれかの、せいを、すいあげた、とき…。
さくら、さくとき、わざわい、あれり…。

そは、あかき、きょうらんの、うたげ…。

[怯えるような瞳。紡がれる言葉は口伝で聞いたものと、自分が小説で使ったもの。小説の部分は誇張も入っているのだが、それさえも事実認識してしまいそうで。僅かに意識が混濁する。震え、両手で両腕を抱えた。
直後、傍に来ていた蓮実の手が榛名の肩に置かれる。顔を覗き込まれ声をかけられると、ブレかけていた瞳の焦点が蓮実へと合わさった]

は、すみ、くん…。

……ほんとう、なの?
あやのが……。

[確認しようとして、その先は言えなかった。口にしたくなかったのと、蓮実からも事実だと告げられたがために]

(253) 2008/05/19(Mon) 23:25:37

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