おかげさまで、
ようやくボクはこの村から飛び立つことができたよ。
羽をもって、天国にってわけにはいかないだろうけどね。
[笑いかけながら]
結局この村の、いやこの村に来る人は皆巫女様に魅入られているのかもね。
[榛名にさびしそうな笑みを浮かべながら]
どうだろう、ボクが両親を殺さなければあるいは…?
ボクも許されるなら、ずっと仲良く、いたかった。
人じゃないとわかっても、受け入れてくれる二人には、感謝の言葉でいっぱいだよ。
ボクは、二人にあえてよかった。
ボクが人であれた。
心だけでも人でいられた。
二人はボクのかけがえのない、ボクがボクでいられる証だ。