自覚あるのかよ。
――ふん、自信家め。
[笑う声に軽く鼻を鳴らし言い返す。
悪戯な笑みを横目に確認し裂けた獣の口は笑みを形を作る。
熱烈な告白――「あなたを殺して私も死ぬわ」なる言葉>>3:205が
アーベルの声で脳裏に蘇り、困ったようにやや耳が下がった]
俺に意識されても気持ちわるいだけだろ、ばぁか。
[ユーディットの名を出し取引を持ちかけようとしてまで望んだのは
傍らにいるアーベルと共に生きることだったけれど
それは叶わぬ願いと知れたから一方を手放すことにした]
………。
[少しだけ、間があく]
緊張、したよ。
呼ぶお前の声が聞こえた時、此処に現れた時。