[ゼルギウスには小声で「うるせー」と苦笑いで返し、マテウスの顔を眺めて、ふと不思議な思いにかられたような表情になる]まあ、ウェンデル坊やは二言目にはちびちびからかう俺のことはあまり元々好いてはいなかったみたいだから。だから年を取ったらほとんど口も聞いてなかったし、余計にそう思うのかもな。俺が「ウェンデル」という名前で反射的に思いだすのはマテウスの兄貴の後ろをちょこちょこくっついて歩いていたあの姿だからなあ。兄貴は……一瞬わからなかったが名乗られてみると確かに兄貴なんだよなあ……