人狼物語 ─幻夢─

91 白花散る夜の月灯


ピアノ奏者 オクタヴィア

─ 聖堂 ─

…それにしても、あの人も相変わらずねぇ。

[ピアノの調律をしながら、つい先程会話した相手のぶっきらぼうな物言いを思い返して苦笑を零す。
11年前帰ってきた時、同い年の幼馴染は老尼僧と同じように変わらぬ態度で出迎えてくれた。
一方こちらは既に結婚して子供も生まれていた彼女に対して、昔よりも線を引いて接するようになって。
どうしてと問う彼女に、もうお互い大人だものと笑ってはぐらかせたけれど]

アタシみたいなのが傍にいたら面白くないでしょうし。
子供の教育にもよくないものね。

[彼が内心どう思っているかはっきりとは解らないけれど、きっと自分に対して良く思ってはいないだろうとは察せるから。
自分の存在が彼女、彼らの邪魔にならぬよう、こちらから接することを控えるようになった。
表向きの理由としては子供の情操教育に宜しくないからと家に出向く事はしなくなり。
今は時折珍しい菓子や綺麗な毛糸を贈りつける程度の付き合いだ]

(261) 2014/01/11(Sat) 22:48:10

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