―瑞穂の家―[本が沢山並ぶ一階。少しだけ目を輝かせる。一冊もっていっていいよと言われ、うろうろ悩んだ末に手にしたのは大きく薄い童話の絵本。著者に『白井夜』と書いてあったが、子供にはあまり意味をもたない。こくり。二階に上がると頷いて、本を開く前にテレビをつけた。]……あれ?[電源を入れて、どこのチャンネルにかえても砂嵐。]みずねえちゃ、テレビ壊れた。[瑞穂を呼ぶものの、テレビが写ることはなく。仕方なくさっき手にした本を開いた。]