[スープは、ビシソワーズ……ジャガイモのスープにした。冷やして飲むことが多いスープだが、温かくても美味しい。とカルメンは思っている。
最初はベーコンと玉ねぎのスープにしようかと思ったのだが、あんなことがあった直後に肉は嫌だと気づき止めた。
一人ではパンまで手が回らないのでビシソワーズとサラダだけ作り、皿をテーブルへと持っていく。]
……どうぞ。
[旅人の前にも、スープをよそった深皿を置く。黙々と食べている様子>>255を見てから、ライヒアルトがテーブルに置いている御伽話の本に視線を向けた。]
確かに……食い荒らされたという雰囲気では、なかったようですけれども。
人狼だなんて、そんな。
[眉をしかめた。そして旅人が自室へと去ってから、ぽつりと言う。]
もし、仮に人狼が存在するとしたら。
それは──外から来た者なんじゃ、ないですか?
[暗い眼差しで、旅人にとってはきっと理不尽だろう疑いを口にした。]