[こちらを睨むような冷たい目に気付くと、嘲るような笑みを浮かべた。
主への忠実さに虫唾が走る]
てめぇにしてみればそうかもしれねぇけどな。
俺にしてみれば堪ったもんじゃねぇ。
結果死んだのは、俺の方だ。
[嘲りの笑みは憎悪の表情へと変わり。
主を殺すことには容認出来ないと言う同僚を睨み返した]
[自分の方に手を伸ばす仕草をし、靄の影響を受けた同僚に気付くと、睨みは狂気の笑みへ。
黒い靄を取り巻いたまま震える同僚に近付く。
右手で髪の毛を掴み顔を上に向かせて、自分の顔を近付け言葉を紡いだ]
あのまま、あの二人も殺してしまえば良かったのにな。
そうすればお前とアイツだけ残って、対処し切れなかったと判断された政府の連中に殺されたかも知れない。
俺の望みが叶ったかも知れないのによ。