―夜の広場― つっ……[火の粉の残りを素手で払い、肌に熱が触れれば顔を顰める。 目を細めていたためはっきりとは見えなかったが、相手がバランスを崩したもののどうにか持ち直した様子は見えた。 少しは痛い目を見ただろうが、相手に退く様子は見られない。 詠唱の後、ランプの焔は消え闇の色へ] 今度は下から攻撃という訳?[空を飛ぶ手段もなく、かわすだけの瞬発力もない。 代わりに女は、右脚で軽く地面を踏み鳴らす。 と、足許から光の床が競り上がり、女の体を持ち上げた]