[投げられた低い囁きに、返したのはごくごく小さな頷き。去って行く背に、またねー、と声をかけて]……はい、はい。[笑っていない笑顔での促しに、零れたのは大袈裟なため息。引きずられなかったのは、幸か不幸か。数年前なら、それこそ耳を引っ張って引きずられていた所だろうが]んじゃ、俺、行くわ。またなっ。[場に残る者に軽く言いながら手を振り、隼を肩へと呼んで歩き出す。ふわ、と誘うように掠める風。それと共に駆け出したくなるのは、*何とか押さえて*]