─館内・厨房─[最初暴れていたリディをずるずると引き摺りながら、さっきイヴァンに撫でられた感覚を思い出す。ゲルダも何か言ってる様子に、いつもは朗らかだった様子が、むー、と膨れる気配を漂わせた]ちゃんと話も聞かないでそんなこと言うの、酷いよ![言って、「オオォォオオオン!」と遠吠えを一つ上げた。均衡を望む声は力を持ち、強引に周囲の熱気を緩和させて行く。人の想いまでは干渉出来ないから、せめて周囲の状況だけでも落ち着かせようと]