あなたが何を望み、この道を選んだにせよ。……その死を、無為なものとはしない。より良き先へと繋がる、礎となそう。[綴られる言葉は澱みなく。けれど、声はどこか、冷たい響きを帯びる]……『神の使徒』の名において。[澱みなく言い切る姿に迷いらしきものは見えない。そう、口にする事に違和は感じていない。魂に絡みつく茨の存在には、未だ自覚なく。それが身をも絡め取ろうとしている事も知る由は無い。──朱の茨は、綻びつつもまだ、開かない]