[『生存競争』という言葉。それに、二人はどんな反応を示すのか。ともあれ、ここで一度話を止めて、コーヒーを一口啜る]……ま、隠してても仕方ないんでぶっちゃけるが。俺が、この事態に遭遇するのは、これで二度目。今から三年前……山ん中の村の桜伝説の取材に行って……巻き込まれた。あの時は結局、どたばたの前後に山の斜面の崩落なんかもがあったから。全員事故死、俺だけ生存って形で処理されたけどな。[呟くような言葉の後、視線はどこか遠くを彷徨い。ため息の後、再度パソコンのモニタへと向けられる]