─ 第二別館・演習場 ─
[実戦経験は十分にあると言っていたが、その通りだった。
あれこれと思考を巡らせるには傷が深かったが、それらは直ぐに掻き消えていく>>269。
不意に隻眸を開けば、傷口は綺麗に消え去っていた]
……これで鈍ってたんですか。
[向けられた声>>270に返るのは、一応の敬語。
嘘だ、と言いたげな口調だったが、それは続く言葉でどこかに吹っ飛んで行く]
───宮廷占星術師長ぉ!?
[一瞬の硬直の後に上げられた声。
驚きを隠さぬその声を上げ、手を差し出されているのにも気付かぬまま、相手を驚愕の表情で見上げて*いた*]