桜が咲いたから始まるのか、始まるから桜が咲いたのかは、知らん。
……『桜花』は、始まるから咲いた、とか言ってたが、実際はどうなんだか。あれも、単純な怪異の枠には収まらんようだし。
騒ぎと桜の関連性は、龍先輩にもわからなかったらしい。
身も蓋もない物言いをすれば、超自然の法則。
俺たちの考えうる常識で図ろうとするのが、無意味なんじゃないかって、レベルの事なんだろうけど。
[そこは、考えても考えても結局答えのでなかった事だから、到達した結論でしめて。
だいぶ冷めたコーヒーを口にする]
……ま、後わかってるのは。
生き残るには、『憑魔』をどうにかせにゃならん、って事だけだ。
『憑魔』から見れば、他は全て『餌』扱いらしいからな。
[それは、実際に『憑魔』に──『憑魔』となった、茶髪の仕事仲間に言われた言葉]
とはいえ、非力な一般人には、きつい話ではあるが。
[その時の事を振り払うよに、小さく首を振って。
最後は、冗談めかした口調で、話をしめた]