― パソコン室 ―
[ふと思い出したように一台だけ稼動しているパソコンへと歩み寄る。
画面に映し出されたシステムメッセージは二日目のもの。
親友の名が、あった。無残な姿で発見、――と。
驚愕に見開かれる薄い色の眸。
表情は消えてただ其れを見詰めた。
「Lupus in Giapponese」では見慣れた文章。
けれど表示された名と目の当たりにした現実が頭の中で重なる。
見立て殺人、そんな言葉が頭を掠めた。
ややして湧き上がるのは彼の死に対する理不尽さ故の憤り。
きつく柳眉を寄せて、薄いくちびるを噛み締めた。
其れと同時に俯けば前髪が陰を作り表情は隠されて――]
――…ッ。
[ふざけた事を、と声を荒げたくなるのを必死に自制した。
ぎゅっと強く握り締めた拳が怒りで微かに震える]