>>275[酔っ払い呼ばわりの怒りは軽々と交わされて、舌打ち一つ]イヤァねェ、女の身元を気にするなんてェ、野暮の極みよォ。それとも興味の裏返しかしらァ?[図星の指摘は艶やかな笑みで返して、翻される刀に目を眇める。日中よりは温度を下げた夜気が、凛とした声に一段と低くなる感覚]霧は好きだけどォ…氷はねェ。散りなさィ![煌き広がる氷霧の帳を消す炎はない。変わりに振るうは葉の刃。全てを防ぐのではなく一点集中で突破し、舞台に散る紅い血と衣の花弁と引き換えに男を切り裂こうと襲い掛かる]