うへぇー、あたしそういう面倒なのは嫌なんすけど……!
[振り下ろした剣には確かな手応えが。敵を捉えた事に、素直な喜びを瞳に浮かべて]
あ、当たったっす!
[しかし、猫獣人の闘志はその程度では折れなかった。
一度距離を取った女性の瞳が鋭さを増す]
――――!
[気押され後退り掛けた足を、叱咤して踏ん張り直し。剣を正眼に構えて相手を見据える]
きついのはあたしも一緒っすよ――!
[流血は唇に達し、金臭い味が滲んでいた]
さあ、来るっす!
[右眼の視界はほとんどゼロ。猫獣人の攻撃は、果たして片目で見切れるか]