[首から手が離れ、自由を確保した所で、一歩、下がる。軽く咳き込む様子に、ラウルがぴぃぃ、と不安げな声を上げた]……平気……アタシは。[それに、短く返して。向けられた笑みに、唇をきつく噛む]……ホントに……バカだ。バカばっかりだ、ね。[間を置いて、零れる呟き]壊して、それで、気が済むのかい?壊せば、それこそ誰にもわかられなくなるのに……。……アタシは……どうすれば、よかった?[最後の呟きは小さく、独り言じみた響き]