偶には変化があるもいいだろう…?
[戯言めいた笑い声で応える。
無造作に払いに来る左手に唇端が上がる]
但し此れは、縛るだけのものじゃあ、ない。
[角度をつければその端は見た目以上に鋭くなり。
左掌から朱色を散らせる刃となる。
螺旋を描くよに手を翻せば、手首をもその縁に掛けようと。
粗同時に懐を凪ぎにくる剣は読んでいたよりかなり深く。
身を躱し背を反らすも脇に紅が滲んだ。
じわりとした感触に弧が深まってゆく]
ありがたいネェ。
ただ処理するのとは、これは違うンだから。
[楽しげに弾む声。
シュルリと空のままの手にもリボンを滑らせ指で構える]