[目礼に微笑みを返し手のひらにどぼどぼとワインをそそぐ] 『風、銀湾より吹き来たる。 川よ、湖よ、凍てつき……』 うえっくし……カヤめ、そう来たか![集中力が見事に殺がれたようだ。 ウェンデルの手の上で凍りつつあった赤ワインは砕け散る。 次いで突風。 氷の破片が乱舞する……と見えたが、みるみる赤いぼた雪が舞うただの吹雪に。]