― 演劇部 ―
[お菓子だけでなくレトルトのおかゆやカレーなどもあるはず、という一之瀬の指摘に演劇部を出ようとしていた足は止まって]
あ、すみません……みつけられなくて……
[部員じゃないから解らないのは仕方がないという慰めを貰いつつ、カセットコンロなども手際よく出してくる一之瀬にそんなところにあったんだ……というような視線を向け。
お菓子がはいった袋とレトルトのおかゆなどを納れた袋を持つ。
カセットコンロのほうは重いから、ということで一之瀬が持った。
それは一之瀬のほうが力があるから、ということではなく、怯えた様子をみせ、なおかつPC室で寒さに震えてた桜子に無理はさせないという一之瀬の気遣いだった]
すみません、蛍子先輩……
[男子がついてきてたらもっと楽だったかもしれないと思えば小さく謝って。
それからゆっくりとパソコン室へと向かうのだった]