[ふと、女子生徒が二人連れで入ってきたことにようやく気付く。一人は知らない顔だったが、もう一人は…]あ、一之瀬さん。……どもども。[軽く手を振る。かつて告白し、そしてふられた相手だった。少し顔が赤くなった気がした。勝手に慕ってるだけならいいよねといまだに未練を断ち切りきれなくている。思えば、幼馴染であるという諏訪に相談をしたころから、諏訪に頭が上がらなくなっていたのだった。]