……は。[欠けた記憶が浮かんでくるのを感じつつ、一つ、息を吐く。周囲を飛び回る蒼い翼が、霞んで見えた]……だい……じょ……うぶ。[どうにか、上げるのは掠れた声。そうするだけでも力は抜けるし、体の感覚もほとんどなくなっている、けれど]まだ……やること。ある、から。[そんな思いは辛うじて。意識が冥き虚無へと堕ちるのを妨げていた。**]