さて、面白いなら聞くも一興だが。
[熱の篭らぬ口調で返す。
金属の噛み合う音が響く、かと思わせて、容易く布は切り裂かれ]
ちぃとばかり思い出したことがあるだけさね。
アタシらにとって然程不思議なことじゃぁ、ない。
[特殊な能力を持った者が集められた組織に居た身にとっては。
目の前の青年がどこまでの能力を持つのかは計り知れないが]
唯人よりも楽しいし、ネェ!
[開放されたリボンは戻れば再び武器となる。
空中で身体を捻り、横合いに回って抱きつくかのよに両腕を伸ばせば、その先にある首へ絡もうと二本の布蛇が迫ってゆく]