[雑貨屋の娘の様子を見ていた。この怯え方は――嘘をついているとは思いたくない。たとえ彼女がギルバートを疑っていようとも。ローズマリーはギルバートのことは、信用していなくはなかった。クラークのナイフを持ったまま、私を襲ってもなんらバレない筈の男だ。ただ――全面的な信頼を置くことはできずに居たけれども、それでもあの人狼に怯えた目は本物と思っていた。机の上の鉛筆を取り、紙にさっと書いた。小さく斜めに書かれた名前は――デボラ]