[声が聞こえてふりむいた。百乃喜の横顔がこわばっているように見えた。>>314]うん、少し、休めたし。ねえ、サクちゃん、何か分からないの。[正直、何かを隠しているようにしか見えない。いつもは意味のわからないことを言いながらも、まっすぐ狼を探して吊りあげに来たのに、歯切れが悪い気がした。リアルとゲームは違う。しかし、些細とはいえ今のアズマにはそれだけで疑うには十分だった。]分かんないなら、それは、それで仕方ないよ。まだ、始まった、ばかりだし……。