─ 市街地跡・スラム ─
おや、割かし便利な言葉ではるのだが。
[ぎりっと、大斧と大剣の刃をあわせながら押し合う力は拮抗し]
いやいや、正しさというもの、正当性は物事を行ううえでも大事なことだ。
そして勝利者が正義というのは蛮族ではなく、むしろ政治的に発展するほどに色濃いことを各歴史が証明している。
[相手が後方に飛ぶのを感じると、一歩踏み込みよろけるのを防ぎ、
すぐに力を緩めながら大剣を引き戻して右手一本でもって手を伸ばし、当たり前のことのように地面と水平を保ちながら剣先を右に向ける]
ボクは君達を知的思考をもつ相手として敬意を払っているつもりなのだけどもね。
[刃を一時相手からはずすそれは自分なりに敵意を一時緩め、言葉通りの意味で話しているつもりなのだが、
むしろ聞く耳を持たない相手には舐めた挑発行為ととられたかもしれない。
相手の構えに次の一手で決めにくるのを感じ取ると、両手に持ち直した大剣を正面にやや右に傾く形で構える]