ならば無理に聞き出すまではしないさね。[低い声音に含み笑う。相手の崩れた体勢に付け込むよにして舞った。胸を貫かんと迫る短剣は「胸だけ反らして」避ける。予想通りに避け切れはしない。胸元に鮮やかな緋色の花が開く。けれどその腕の動きも止まらない]…其処に在るしか無かっただけ、さ。[少しだけ虚の混じった声で答え。相手の首元に確りと絡んだリボンは、その皮一枚を薄く裂く] Checkmate.[締める直前で動きを止め、艶やかに微笑んだ]