[黙って聞いているギュンターにさらに言葉を続ける]
私の推測ではそれは一種の呪術のようなものだと思っているの。
伝承や聞いた話からすれば、果たす目的は同じでもその力のあり方は様々…、
力の目的は同じでも定まったものでないのならば、それは媒体の違いだと思ているわ。
生きている人を見定める力は、あるいは儀式的な力で、あるいは見る目の力で…
死んだ人を見定める力は、あるいは死者の語りを聞いて、あるいは死んだ人に触れることによって…
ただ、変わらない共通点は全て人狼に対する力ってこと……
その辺のお話とか、ギュンターさんなら詳しいんじゃないかって聞いてきたのよ。
[話を終えた後もしばらくは黙っていたギュンターが口を開く。
語る言葉はやはり問いかけ、なぜそれを知りたがるのかを聞いてくる]