─ 宿・二階角部屋→一階 ─[『理不尽なんて、大なり小なりいくらでもある』と、部屋を出る間際に仕草した。たとえば自分の耳が、ある日聞こえなくなったように。それを伝える事はしなかったが。友人の胸中は聞こえないが>>343、万一聞こえたら笑い出したかもしれない。ともあれ階下に下りて、こちらに気づいた者には空いた手を軽く上げて応えた。]