ちっ!
[繰り出した刃から伝わるのは、鈍い手応え。
止められた、と覚るや剣を引く。
反転して上を、と思えどついた加速はそうは消せない。急制動をかけるか──と思うの同時、頭上にさす、影]
……ファイル!
[迫る斧の刃に、下した判断は更なる降下による回避。
身軽さが身上なのは騎竜も同じ。雷竜はついた加速のまま、下へと抜ける]
あっぶねぇなぁ……っしゃ、お返し!
[紙一重かわした重厚な刃を見やりつつ、ターンをかけて雷竜を反転させ。
高い所にいるダーヴィッドとその騎竜へ向け、ブレスを吐かせる。
直線に飛ぶ蒼の雷光は、避けられやすいが速度はある。
その蒼い軌跡を見つつ、左手の手綱と右手のシャムシール、双方を握り直し]