― 道具屋 ―[命が刈られたのは都市の通り。ミケルと時同じくして儚くなった存在は直ぐには何が起きたかなんて理解出来なかった。気づけば道具屋のカウンターで頬杖ついて客を待つ態。最も馴染みのある場所だから知らず寄せられてしまったのかもしれない。] ん。[いつの間に戻ってきたのだろう、と思う。頬杖ついたまま、首を傾ければ記憶のままに耳飾りがゆらり揺れる。] あれ。[何か大事な事を忘れているような気がして眉を寄せ考えこむ。]