――ミハイルの家――[視界に入ったふたりへと向けた視線は、少し細められた。コリ、と口の中で齧ったキリルの指先を転がして、ん、と、喉を鳴らして飲み込んだ] …俺を、殺しに来た?[静かに問いを投げる。そっと、千切ったキリルの手首はキリルの胸元に返しきゅ、と黒銀の獣の毛を握る手に力を籠めた。ぼたぼたと、頬から赤は肩へと落ち、白いシャツを染めて行く]