[風が吹く丘。
その上で、足を伸ばして座っている少女が一人。
風に三つ編みの髪を揺らしながら、ボーッと空を眺めている。
―――何が起きたのか、よく分かっていない顔だ]
……あれ?
何で、私、此処にいるんだっけ?
[頭をひねるが、それに答える者はいない]
ま。いっか。
覚えてないことだし、別にたいした理由じゃないんだね。多分。
……それにしても、誰もいないなあ。
誰か、来ないかな?
[事件など何も無かったかのように。
事件を終え、全てを乗り越えたかのように。
少女は、いつもの笑顔を浮かべて、待ち人を望んでいる]