―2F 廊下―
ラーイも、ゼルギウス先生も、クレメンス先生も。
どうして幻燈歌をなぞってる、って断定的なんだよ。
俺たち、みんなこの村で育ったじゃん、遊んだじゃん。その中に殺すだけにも飽き足らずに、食い散らかす奴がいるとか
どうして、そうはっきりといえんだよ……幻燈歌をなぞらってるんだとしても、役者足りてねーだろどーかんがえても。
[非難めいた口調は、途中まではヒートアップするも、最後は尻すぼみになる。
2回あった。3度目はないかもしれない/あるかもしれない。結局のところ、話して解決するわけでもないのだ。そして幻燈歌を否定する材料として、青年の心のよりどころは導き手不在の状況くらいなものである。出てくれば、もう納得して、生き残る為にその手を汚す覚悟をしなくてはならないだろう]
[そして自分の部屋。ひっくり返ったトランクから荷物が散乱しているいつもの残念な感じ。ベッドの下やクローゼットの中も探したがいなかった]