――飢えるんだ。 赤い月が昇ると…酷く飢える。[それでも、それで死ぬ事はないのだろうか。では、ただ耐えればいいだけなのだろうか。ふたりの言葉に、少し、考える] 嗜好品…なの、かな。 他の物が食べられないわけじゃない。 だけど… ……俺、……勝てるのかな。[あの誘惑に勝てるという確証は、自分でも無い。ゆるゆると揺らめく眸は、ふたりとミハイルと、3人の上を酷く頼りなげにうろついた。]