― 空間のひとつ ―
[残念ながら初めて会う身では彼>>347が緊張していることなどわかるはずもない。
ただそれを受けて緩やかに首を傾ぐ]
大人しい魔獣も数多いのですけれどね。
だとしても王子の魔獣好きには困っているのですが。
[それを当人に言ったらきっと猛反発が返るのだろうけれど
それも目の前の彼にはまったく分からないことだろう。
所詮、当人がいないからの独り言の愚痴のようなものだ]
[天を仰ぎ、息を吐き出してからの言葉には小さく笑み声すら零し]
ああ、それなら安心しました。
道具さえあれば不用意に傷付けても対処は叶いますが、
どうやら此処にそれを持ってくることはできなかったようですから。