― 道具屋 ―[残る記憶が確かなものなら己は既に刈られたのだろう。どちらにせよ、命を落とし、此処に在る。己の天寿はこれだけの時間だったのだと思えば受け入れるしかない現状。] 適当に生きてきた罰かな。[感情の乏しかった顔に漸く別の色が浮かぶ。苦さの強い、ぎこちない笑みだった。] でもさあ、罰があたるなら 僕だけで良かったんじゃないかなぁ。[ぼやいても仕方ないとはわかっている。それが死神に届くとも思わないけど溜め込んでた何かがほろほろと零れるように呟きが落ちる。]