>>354[手に伝わる、斬撃の手応え。しかし、その衝撃は向こうの勢いを削ぎきる事はできず、胴に打ち込まれる、鈍い衝撃]……ちっ![思わず体勢を崩した所に絡みつく真紅。それに、感じたのは──記憶の淵に揺らぐ悪夢と、それがもたらす嫌悪感]……流水、招来![とっさに繰るのは、自身にとって最も馴染み深い力、即ち、水。絡みつく紅を、無空より零れた水で押し流しつつ、後ろへ向けて大きく跳びずさる]……は。ツバキよりも、はるっかにタチ、悪りぃな。